炭酸といえば、
サイダーやラムネ、ソーダ水などの炭酸飲料水に代表される泡のある液体が身近です。
その炭酸水は、炭酸ガス(二酸化炭素)が溶け込んでいるもので、
泡そのものは「溶け切れないで余った炭酸ガス」が気体になったもので、
それが飲んだときの爽快感を引き出してくれるのです。
炭酸ガスは、ヨーロッパでは昔から医学療法に用いてきました。
もっとも注目されている炭酸の効能は、
血管の拡張を促す働きがあることから、
動脈硬化、心臓病などの循環器系疾患に対する治療です。
しかも、血管の拡張は血圧を下げる働きもしますから、
動脈硬化や心臓病のリハビリには大変重用されたのです。
今では、さらに「炭酸ガス効果」は広がってさまざまな治療に使われています。
炭酸ガスは脂肪に溶けますから、
炭酸泉に入ることによって、
皮脂腺が脂肪で覆われていても、
皮膚に近い毛細血管や細動脈にもしみこみ、血管が広がり、
血流が改善されるのです。
血液の循環がよくなることは、
次のような効果をもたらします。
・血圧が下がる
・心臓への負担が少なくなる
・新陳代謝が活発になる
・エネルギー代謝が増える
・利尿効果があがる
このように炭酸は、
炭酸水として飲むことで、炭酸泉に入ることで、
“からだにいい”効果をもたらしてくれるのです。
炭酸のパワーを取り入れる
■炭酸泉
炭酸は、炭酸泉というガスを含んだ温泉の効能は昔から認められていました。
また、炭酸飲料として、
ヨーロッパでは水のかわりに愛飲するほどなじみのある飲み物です。
炭酸泉は、水中の炭酸ガスが皮膚から吸収されると酸素欠乏を察知し、
もっと酸素を運んでくるようにと毛細血管を広げることによって、
血液の循環をスムーズにしてくれるのです。
具体的には、次のような症状に効果をもたらします。
・冷え性の改善(ぬるめのお湯にじっくり入浴する ほうが効果的です)
・疲労回復
・高血圧の改善
・疼痛の緩和
・痔疾の緩和、外傷の改善
・肩こり・血行障害の改善
・慢性関節リウマチ、神経痛の症状緩和
■炭酸飲料
炭酸飲料としては、胃や腸の粘膜を炭酸成分が刺激し、
胃腸の煽動を促進するのです。
絶世の美女クレオパトラは、世界で初の炭酸の飲料をつくったと言い伝えられています。
炭酸飲料の効能は、以下のとおりです。
・慢性胃弱体質の改善、胃腸病の回復
・食欲増進
・便秘緩和(体質によっては飲みすぎると下痢を誘発します)
・糖尿病改善
・疲労回復
■その他
さらに、炭酸水は飲用すること以外にも、
生活の中で利用範囲が拡がっています。
・洗顔をする 炭酸ガスの細やかな気泡が肌を刺激して滑らか肌になる
・うがいをする 炭酸水の抗菌作用を利用して、風邪のウイルスを滅菌してくれる
・手を洗う 抗菌作用でさまざまな菌からからだを守ってくれる
炭酸には、
抗菌作用があることもわかっていますので、清潔な生活にも欠かせないのです。
http://tansan-hakase.com/archives/2006/07/21/203235.php