■毛が着色するメカニズム
実は、できた瞬間の毛は、もともとは白いのです。髪の毛がつくられていく過程のなかでメラニン色素が混ざっていくため、毛穴から生える時には色がついているのです。
ですから、白髪というのは、混ざるべき色素が足りないことで起こる現象なのだと言えます。
■白髪の原因
(1)老化による酵素の減少
メラニン色素を作るときに必要な酵素・チロシナーゼは、加齢とともに体内から減っていきます。チロシナーゼが足りなければ、どれだけメラノサイトが健康なままであったとしても、スムーズにメラニン色素を作り出すことはできなくなってしまいます。
(2)栄養不足
白髪は食生活とも関係があります。健全にメラニンが作られるためには、ミネラルやアミノ酸、ビタミンなどが必須です。特にミネラルは、チロシナーゼが働くためには欠かせない栄養素です。
(3)生活習慣の乱れ
不規則な生活や睡眠不足は、自律神経のバランスを乱します。自律神経は成長ホルモンの分泌や全身の血行などもコントロールしていますので、自律神経が乱れると新陳代謝や血行が悪くなり、白髪の原因となります。
(4)ストレス
白髪の原因としてはストレスもよく知られているでしょう。ストレスも自律神経の乱れを招くため、髪や体毛にダメージを与えることになります。
(5)病気や副作用
胃腸疾患や甲状腺疾患といった一部の病気では、白髪を増やす場合があります。また、薬の副作用で白髪になることもあります。胃痛など、他の症状と併発して急に白髪が増えたという場合には、このケースに該当する可能性があります。